EB112


  　ＥＢ１１２は、ブガッティ・アウトモビリＳｐＡがＥＢ１１０の次に販売する車として開発が進められました。

　　　パワーユニットは３．５リッターＶ１２／６０バルブのＥＢ１１０用のエンジンをベースにボアストロークを延長して５リッターに

　　拡大したもので自然吸気方式（つまりＥＢ１１０の４基のターボチャージャーを取り除いた）を採用しました。

　　　駆動方式はＥＢ１１０と同じフルタイム４ＷＤで最高出力４６０ｐｓを発揮して最高速度は３００㎞／ｈとされました。車体は

　　カーボン製モノコックにアルミ合金パネルを組合わせた４ドア／４人乗りのサルーン形式で、そのデザインはジウジアーロの

　　イタルデザインが手がけました。

　　　リアウィンドウがあえて二分割されているところやボンネットからルーフ、リアに至る車体中心部に山線が付くところなどは、

　　Ｔ５７：アトランティークへのオマージュを連想させます。

　　　そして、１９９３年のジュネーブショウで公開されたこのクルマにはＥＢ１１２　（エットーレ・ブガッティ生誕１１２年）の名称が

　　与えられました。


　　　しかし、残念なことにこの車は１９９５年にブガッティ・アウトモビリＳｐＡ社が破綻したために市販されることなく幕を閉じました。

　　その間に３台のプロトタイプが製作され、それぞれ１号車（車体色＝マルーンメタリック）、２号車・３号車（ブラックとブルー）が

　　公開されました。

　　　のちに１９９８年になって今度はフォルクスワーゲングループがブガッティの商標権を獲得して再びブガッティ名の車を生産

　　することになりますが、ここで生産された２種のサルーン：ＥＢ１１８、ＥＢ２１８はパワーユニットは全く異なるものの車体デザイン

　　はイタルデザインが担当し、明らかにＥＢ１１２のデザインを継承したものでした。⇒　ＥＢ１１８，ＥＢ２１８　を参照。
　PROVENCE MOULAGE　（仏）　
　　１／４３　レジンキャスト（キット）　

　プロバンスのキットを私がマルーンメタリックの１号車として完成
させました。

　このキットは車体とシャーシー（シートも一体成形）とフロントグリ
ルの３パーツからなる極めてシンプルな構成ですが、他のプロバン
スのキット同様にプロポーションは大変良いです。

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