ＣＨＡＬＬＥＮＧＥＲ－Ⅰ

　１９６０年に米国人のMICKEY THOMPSONが、ユタ州のボンネビル・ソルトフラッツ（Bonneville Salt Flats)

　で時速４０６．６マイル（＝６５４．４Ｋ／Ｈ）を記録したレコードカーです。

　　　速度記録には色々なカテゴリーがありますが、このレコードカーはピストンエンジン搭載車の部門で当時最速の

　　記録をマークしたようです。　”ようです”としたのはボンネビルでの正式な速度記録は計測区間の往復の速度の

　　平均値を採用するのですが、ＣＨＡＬＬＥＮＧＥＲ Ⅰはマシントラブルで片道だけしか計測できなかったと言う情報も

　　あったものですから。

　　※ボンネビル・ソルトフラッツ（Bonneville Salt Flats)

　　　　米国ユタ州北西部に位置する塩湖が干上がって出来た面積１０,３６０k㎡におよぶ塩原で、毎年速度記録の

　　　大会が開催されることで有名です。

　　　　ちなみに映画インデペンデンスデイでウィル・スミスが捕らえた宇宙人をパラシュートに包んで引きずる場面も

　　　ここで撮影されました。

　ＲＥＶＥＬＬ　ＫＩＴ４９１８　１／２５　

　米国レベル社から発売されている長寿キットで、
今でも新品を手に入れることができます。
　パッケージが何回か変更されていますが、中身は
同じです。実車を徹底的にリサーチして非常によく
出来ているフルディテールのキットです。

　完成品のミニカーは何種かあるようですが、キット
としてはこれが唯一です。

　新宿のＯＬＤ－ＫＩＴーＧＡＲＡＧＥで２０１６年に
４２００円で購入しました。
　このストリームライナーの独特な形状に魅了されて
いつか作ろうと思って手にしたのを覚えています。

　非常に特異な車体形状をしており、コクピットは
リアタイヤのはるか後方にあります。

　左に実車の写真を添付しましたが、クルーの人達
と比べてもこの種のレコードカーとしては、そんなに大
きくない、むしろ小さな車体です。

　キットには塗装済のミッキー・トンプソンのフィギュア
がおまけ？で付いています。
　樹脂製で塗装済なのでそれなりの出来ですが、
体つきや顔は本人によく似ています。
　ちなみにミッキー・トンプソンはレーサーであると共
にエンジニアでもあり、このクルマの設計者です。

　米国のミュージアムに常設展示されているので、車体色
などはカラーで見ることが出来ます。当初クレオスのメタリック
ブルーをグレーサフの上からそのまま吹き付けましたが、どう
も青が明る過ぎて気にいらないので、クレオスのシルバーメタ
リックを少し加えてその上から吹き付けました。
　記録時の車体は塩原の白の関係か少しくすんで見えるん
です。
　

　　車体のパーツ割は実車と全く同じです。

　ポンティアックＯＨＶのＶ８エンジンを４基搭載して、それぞれ
のエンジンが一輪ずつを担当する四輪駆動車です。
　インテーク上に巨大なブロアー（スーパーチャージャー）を搭載
して、一基辺り８００馬力、計３２００馬力を発生させます。

　最前列の４つのタンクがガソリンタンクで、それぞれのエンジン
のインジェクションまで車体左右に這わせたフーエルパイプで
燃料を供給します。　緊急時用にフューエルカッター機構（赤
いパイプの上の四本のレバー）があります。
　最後尾の銀色の筒はパラシュートの格納庫で、レバー操作
により圧縮空気が噴出されパラシュートが排出されます。

　鋼管トラス構造のフレーム内側にエンジン、デフ、ミッション
などの主要メカ類とコクピットを収納し、ガソリンや冷却水のタ
ンク、フューエルパイプ等はその外側こ配置してます。

　前輪の後方、後輪の前方にある銀色の４つのタンクが冷却
水のタンクです。ラジエターはなく直接タンクよりエンジンに冷
却水が供給されます。要するに水温が上がる前に決着がつい
ていると言うことですね。

　タイヤは一見ソリッドタイヤの様に見えますが、エアバルブが
あることからラジアルかチューブ式のタイヤのようです。

　ブレーキはドラム式の様に見えますが、冷却ドラムの内側
にディスクが格納されているディクスブレーキです。

　バッテリーやスターターはなく当時の動画では後ろからトラッ
クに押されて押し掛けスタートしています。

　右のペダルがアクセルで、左のペダルがクラッチです。ブレーキ
ペダルは無くコクピット右側の黒グリップのレバーがブレーキです
。その前の茶グリップの２本のレバーがシフトレバーです。どち
らかがリバースシフトだと思います。何速かは不明です。

　ステアリングより前にメーター類のパネルがあり、クラッチ・ブレ
ーキペダルの位置から見て、ドライバーは両足を胸より高い位
置まで上げて着座すると言う、かなり特異な体勢で乗り込む
ことになっている様です。

　　前後のエンジンはフライホイールと前後の駆動軸との位置関係で向かい合わせに配置されています。エンジンは上からインテーク用の筒、
　スロットル（単なる丸穴とフタ）とスロットルケーブル、フューエルパイプ、その下に大きなブロアーケース（この中にチェーンによってエンジン回転を
　取り込んだファンが内蔵されている）、インテークマニフォールド、ロッカーカバー、エンジンブロック本体、オイルパン、そして短いエキゾーストパ
　イプ・・・となってます。