１／３５ロードレーサー製作記


　　１／３５のロードレーサーの製作記です。１／３５というスケールでは、ジオラマなどを作る人達のために色々なアフターパーツが販売されて
　いて、その中に１／３５自転車用のスポークセットがあったので、それを使ってロードレーサーを作ることを思いついたしだいです。

＜１．フレーム＞
　フレームは部品点数も少ないので、プラ棒から自作しても良いの
ですが、手間を省くためにタミヤの１／３５独軍歩兵の自転車から流
用しました。使えるのはフレームの三角部分とヘッドチューブの一部の
みです。シートステーとフロントフォークは加工して製作します。

　まずシートポストやヘッドパーツやクランクなどを取付けるための穴を
０．３㎜のドリルで開けておきます。フレーム幅が細いのでフレームの
円柱に対して垂直にドリルを入れないと、横からドリル歯が飛び出てし
まうので注意が必要です。

　完成したフレームは、型紙に合わせて形を整えたのちグレーサフェー
サー⇒　ベースホワイト⇒　それぞれの車体色⇒　それぞれのメーカ
ーロゴのデカール⇒　クリヤー（エナメル塗料の場合はクリヤーなし）

※なお、メーカーロゴはネットからコピーしたり、文字を自分で作成した
　り・・・つまりゼロから自作しています。


　　下はタンデム仕様のフレームです。

＜２．タイヤ＆リム＞
　スポーク以外は全て自作品です。一般的なロードレーサーのスポ
ーク は３２本です。タミヤの英国歩兵自転車のデティールアップ用に
パッションモデルが販売しているエッチングスポークが３２本なのでこれ
を使います。
　タイヤとリムは０．５㎜のプラ板からカッター付きコンパスで切り抜い
たものを両側から貼付けて作ります。タイヤとリムは一体構造で塗装
の塗分けで表現します。

　パッションモデルからはスポークに山形をつける治具も販売されて
いるので、これを改造して専用治具を作りました。山形付けとハブの
中心出しに使っています。
　両側を接着しますが、スポークの弾力で剥がれてしまうので、下の
様に固定して２４時間待ちます。


　ハブは長さ１．５㎜のアルミパイプ、フレンチバルブは００番のインセ
クトピンを使います。
　タイヤを塗装する前に６００番くらいのペーパーで、タイヤ部の面取
りをしておきます。

　

＜３．ハンドルバー＆ステム＞
  ハンドルバーは直径０．８㎜の洋白線をペンチで曲げて作ります。

　ステムは同じく０．８㎜の洋白線の先端に外径１．２㎜、内径
１．０㎜の洋白パイプをハンダ付けして作ります。いずれも、目視で
折り曲げますので、複数個作って良いあんばいに出来上がったもの
を使います。

　ブレーキレバーはブラモデルのあまり部品などを削ってグリップ部を
作り、レバーはエッチング部品を削ってそれらしい形にして、エポキシ
系の接着剤で取付けます。
　ブレーキワイヤーを通す穴を０．３㎜のドリルで開けておきます。
後に気がついたのですが、この時開けた０．３㎜の穴が塗装などで
埋まってしまわない様に００番のインセクトピンを刺しておくと良い様
です。

　下の写真はハンドルバーをステムに取付けた状態で、ブレーキレバ
ーも付いています。この後、フレームに取付ける前に塗装します。

＜クランク＆ギア＆ペダルの製作＞
　チェーンはパッションモデルから発売されているエッチング部品を使い
ますが、前後のホイールギアは蚤の市などで手に入れた女性用の時
計より取出した歯車を使います。時計を一山ほど買ってくると丁度良
さそうな歯車が見つかります。

　ペダルとクランクは１／３５の自転車模型のものを加工して使います。
　現代のロードレーサーはビンディング仕様ですが、ビンテージバイクは
クリップ＋ストラップなので、この部分をステンレス線と本革で作ります。
　ストラップに使う革は限界まで薄く剥いだものを使います。

　最後にクランクの両端に０．４㎜の穴を開けておきます。それぞれペ
ダルとフレームへの取付け時に０番のインセクトピンを通すためです。

　前後のディレイラーもジャンク品のエッチングパーツなどからそれらしき
ものを見つけて作ります。

＜車体の組立て＞
　フレームに各パーツを組み付けます。ここからは本物の自転車の
組立てとさほど変わりません。

　パーツを組み付けた車体には歪みが生じている場合があるので、
真鍮棒で挟みこんで歪みをと補正します。１日挟みこんでおけば
歪みは矯正されます。


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