ワトキンスグレンの生沢徹

　　１９６８年。マニュファクチャラーズ・チャンピオンシップの第８戦ワトキンス・グレンに日本のエース生沢徹がポルシェの

　　ワークスチームからデビューしました。

　　　今でこそ日本人ドライバーがF1やWEC、インディなどで活躍するのは当たり前の時代になりましたが、６０年台に海外で

　　活躍していたのは生沢徹だけでした。この年もヨーロッパのF3で活躍し、そう言った実績がポルシェチームの監督ハンシュ

　　タインの目にとまりこの日のデビューとなりました。

　EBBRO (日）
　　１／４３　メタルダイキャスト

　　生沢がドライブしたのは実践投入されたばかりのポルシェ
　の新鋭マシン９０８でした。
　　このレースにポルシェファクトリーが送り出した９０８は４台。
　その中の１台を生沢がドライブしたことは間違いありません。

　　さてどのマシンをドライブしたかについては資料が少なく確
　実に断言できないもののAUTO SPORT誌の記事と写真
　によるとNo.2のマシンをドライブし、このＮo.2は９０８の最高
　位の６位に入賞したとあります。

　　実はこのレース、予選で生沢はＪ・ブセッタと組んだが本番
　では３台の９０８が次々に不調を来たし、生き残ったNo.2の
　マシンに8人のドライバーが交互に乗り込むことになった。
　　生沢もドライブしたが正式なレース結果には当初このマシ
　ンでエントリーしたＨ・ハーマン/R・アトウッドの名前が記録
　され生沢の名前は出てこない。

　　写真のマシンはＮo.2でノーズとリアにスポイラーがついて
　います。ワトキンスグレンに出場したのもほぼこれと同型の
　９０８ですが、どうもこれはニュルブルクリンク１０００ｷﾛのデ
　ビュー戦でＪ・シェファート/B・エルフォード組が優勝したとき
　のマシンのようです。

　　ノーズの緑色はエースのJ・シェファートがドライブするマシ
　ンの識別子です。
　　生沢がドライブしたマシンは同じNo.2でもノーズはオレンジ
　だった様です。
　

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